先日、NHKの「深刻化する介護離職を考える」という番組で、現在の介護離職者は年間10万人にも及ぶことが紹介されていました。
厚生労働省「雇用動向調査」等で、介護のために離職を余儀なくされた者の数が増加傾向にあるということは把握していたのですが、改めてその数に驚きました。
介護保険制度があっても、この制度は、基本的には同居家族をあてにした制度ですから、家族にかかる負担は軽くはならず、介護離職者が生じることを防げないし、また、一度離職した中高年者の再就職が非常に困難だという内容でした。
今後、団塊世代が要介護世代となった時には、正社員の男性自身が直接介護を担うことがますます増えてくるでしょう。介護を担う団塊ジュニア世代は、兄弟姉妹数の減少や未婚化から、昔のように嫁に親の介護を任すなどということは到底できなくなっているのですから。
離職せずに働き続けられる社会の仕組みを作ること、社会、企業は「子育て期の女性」に対してのみならず、介護中の男性も含め、総ての人に対応できるような援助形態を考える時期にきています。